この記事はこんな方におすすめ!
- アスベストってなに?という方
- 危険と聞くけどなぜ危険なのか知らない方
- アスベストによりどんな病気になるか知りたい方


そもそもアスベストって?
まず危険性について見ていくよりも前に、アスベストって何かご存知ですか?
よく名前は聞くけど実際なにのことか知らない という方もいるのではないでしょうか。
アスベストとは、別名を石綿という天然の鉱物繊維の総称のことです。
耐熱性や絶縁性、耐久性などがあり、比較的安価なため建築材料として昔から使用されていました。
その使い勝手の良さから「奇跡の鉱物」と言われてきました。
大きさは、種類により様々ですが0.02~0.35μmと小さいのが特徴です。
髪の毛の断面が40μm~100μmなので、比較するととても小さいことが分かりますね。
また、とても軽いのも特徴の一つです。
そのため、空気中に一度広がると長時間浮いた状態になります。


アスベストの危険性
アスベストは、先ほども説明した通り小さく軽いという特徴があるので、人が吸い込みやすい物質です。
通常、生物由来繊維は、肺に入ってしまってもマクロファージという免疫細胞が分解します。
しかし、アスベストは生物由来繊維ではなく、鉱物繊維です。
そのため吸い込まれたアスベストは、一部吐き出されるものもありますが、マクロファージに分解されないため人の肺胞に溜まりやすいのです。
その結果アスベストが何年も体内で溜まり、肺の線維化や肺がん、悪性中皮腫などの病気を引き起こすことがある というわけです。
症状はアスベストの種類により異なりますが、繊維が長いものほど体内から出ていきにくく溜まりやすいため、有毒性が強いと言われています。


現在の規制状況
現在の日本でのアスベスト規制は、次の通りになっています。
種類 | 項目 | 基準値 | 法律 |
製造、使用、輸入 | アスベスト含有建材 | アスベストが建材の0.1重量% | 労働安全衛生法 |
空気中 | 作業環境の管理濃度 | 0.15本/cm3(150本/L) | 労働安全衛生法 |
環境大気中 | 大気中のアスベスト濃度 | 10本/L | 大気汚染防止法 |
このように様々な法律で、アスベストの使用や量は規制されています。

聞かれたら答えられるようにしておきましょう。


今回のまとめ
- アスベストは、天然の鉱物繊維の総称
- 肺に溜まりやすく、発がん性もある
- 様々な法律で規制されるほど、危険な物質!